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落語はいかがでしょう(続き)

  • 2024年1月27日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年2月5日


落語の高座


札幌市大通の産業カウンセリングルーム、オフィスアイビーです。


先日、大通公園と道路一本はさんだ歩道を歩いていましたら、コインパーキングを横切って軽やかな足取りでこちらに近づいてくるキツネに遭遇しました。


北海道民だもの、キツネや鹿を見かけたくらいで驚きはしないのですが、最初てっきり小型犬だと思い込んで見ていたのと、あまりに街中過ぎたので「こんなところにキツネ⁉」とビックリしてしまいました。


あの日は燃えるごみの収集日だったので、悪さをしに来ていたのかもしれませんが、冬毛ふさふさのキツネが弾んで歩く姿はなんだか神々しくて、縁起がよかったりして…なんて期待しています。


さて、前回に続きまして、わたしが落語をおすすめする理由についてです。



落語がおすすめな理由 その② こころに効くから


ちゃぶ台に置かれたお盆の上の湯呑と急須

前回の記事で、本編に入るまえの枕の部分が面白くて、というお話をしましたが、本編ももちろん面白いです!


落語通の方だと、古典の話は一通り聞き飽きて、現代を舞台にした創作落語なども楽しんでいらっしゃるようですが、わたしはまだまだ歴が浅いので古典の話も大変新鮮に楽しんでおります。


特に、わたしが好きなのが、古典落語にたびたび登場する、ダメ男さんたちです。


魚屋なのに酒を呑んでばかりで全然魚を売って来ないダメ夫や、殿様から預かって来た伝言の内容を全く思い出せなくなっちゃう家臣、などなど。

その仕事っぷりは、現代なら「使えない人」なんて言われてしまうかもしれないダメさ加減…。

でもそんな彼らも家に帰れば、あきれながらもなんだかんだご飯を作って待っててくれるカミさんがいたり、ちゃんと明日も仕事はあったり、するんです。

なんだか、世知辛くないんですよね、落語に出てくる世界って。


そして、そんなダメ男さんたちのダメエピソードで散々笑った帰り道、現代人のわたしはいつも「人間っていいな」という気持ちになるので不思議です。


考えてみると日頃、「どこかの素晴らしいお人がこんな素晴らしい事をした!」というニュースや、「どこかのヒドい奴がヒドい罪を犯した!」のニュースに触れることはあっても、普通の(またはそれよりちょっとダメ寄りな…)人の熊さんや八っつぁんが、今日もどこかで不器用ながら頑張って生きていますよ、という話には、あまり触れる機会がないですよね。


落語で描かれている人間模様は、「人間ってこんなに愚かな生き物だけど、そこがまた愛おしいよね」という目線な気がして、なんだかほっとするのです。


笑いの効果でストレス解消できるのに加えて、こういう↑ほっこり感で満たされて、心のトゲトゲが取れていく感じがします。

そして「いいことばかりじゃないけど、明日からまた、頑張れそう♪」と、わたくしの場合、なるのです。


日々浴びてしまいがちな『もっと頑張れば、あなたの人生もバラ色』みたいなメッセージに少しお疲れ気味なときは、それとはちょっと違う、落語の世界観に触れてみるのはいかがでしょうか。




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