頑張りたいのに頑張れない
- 2023年8月31日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年2月5日

札幌市大通の産業カウンセリングルーム、オフィスアイビーです。
ようやく、連日の異様な暑さからは解放された感のある、本日の札幌です。
今朝事務所の窓を開けた際、室温より涼しい風が入ってきただけで「風が涼しい!」とえらく感動してしまいました。
冷房が苦手な体質のみなさまなどは特に、今夏は逃げ場がなく厳しかったと想像します。
みなさまお疲れさまです。
さて、本日のテーマは、「頑張りたいのに頑張れない(…ときにまず疑ってほしいこと)」についてです。
頑張りやさんな方の中には今ごろ「この夏は暑さのせいにして何も生産的なことが出来なかった…」と自省されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
日々ご相談を受ける中で感じたことについて書きました。

頑張るにはエネルギーが必要
わたしは以前、自分にあまり自信がなく、本当はもっと色んなことにチャレンジして仕事も頑張りたいのに、どうしてもやる気が出ないことで長らく悩んでいました。
一方で “まだ本気出してないだけ” とか、“本当の自分はもっとできるはず” みたいな思いも心のどこかにあって、“誰でもいい、何でもいいから背中を押してくれないかな…”と、ブレイクスルーの瞬間を心待ちにしていた時期がありました。
色々試した甲斐あって、以前よりも頑張れるようになった今、思うことがあります。
それは、以前よりも圧倒的に“サボり上手”になっている、ということです。
職業病なのか、わたしは仕事以外での出会いでもつい「どうしてそのお仕事してるんですか」「ストレス解消はどんなことしてますか」「何をしているときが楽しいですか」などのリサーチをしてしまうのですが(被害者のみなさまごめんなさい)…
人生を謳歌して見える方々に共通しているのが、“エネルギーの配分が上手”ということなんです。
言い換えると、ここぞ!という時に力を発揮できるように、それ以外の部分ではあまり頑張らず、省エネルギーモードをうまく使っていらっしゃるなぁ、という印象を受けます。
この “省エネモード” の例としては、スティーブ・ジョブズ氏が生前、黒のタートルネック×ジーンズ×New Balanceのスニーカーというスタイルを貫いた話が有名ですよね。
グローバル企業のトップとして重要な決断やアイデア出しに使いたいエネルギーを、“今日着ていく服を決める”という決断に毎朝費やしていてはもったいない、という省エネアイデアなわけですね。
ダイエットでも、リバウンドすることなく成功する人は“チートデイ”と呼ばれる「食事制限を解いて好きなものを食べる日」を上手に使っていたりします。
チートデイの"Cheat"には “だます”、“ズルをする”、といった意味合いがあります。
「目的を達成できるならちょっとくらいズルしてもいいよね」という余裕が、明日からまた頑張るエネルギーを生むわけです。

頑張るエネルギーが枯渇していませんか?
「頑張りたいのに頑張れないんです」と仰る方の多くが(…というかほぼ皆さんが)、エネルギー残量を使い果たすほど既に「頑張っている」なぁと、日々ご相談を受けていて感じます。
ご本人は無自覚だったりするので、「全然頑張っていない」「何もできていない」という自己評価になってしまいますが、実は既にものすごく頑張っているので、さあやる気を出すぞ!と思っても、肝心のエネルギー源が枯渇してしまっているケースは少なくありません。
ですので、当初「もっと頑張るためにどうモチベーションを上げるか」だったご相談内容が、セッションが進むうちに「“頑張りたいこと” のためにエネルギーをどうやって残すか」という方向性に変わっていくこともしばしばあります。
ジョブズ氏にとっての朝の服選びのように、自分の生活の中で不要なエネルギーを費やしている部分はないかを見つけたり。
ダイエットにおけるチートデイみたいに、ちょっとルールを緩められる部分を見つけたり。
そうやってセーブしたエネルギーを、適時に適所で使うことができたら、それはもう「頑張りたい時に頑張れる人」です。
“暑くてやる気が湧かない”というセリフがそろそろ使えなくなってきます。
涼しくなったのに、それでもやる気が湧いてこないと、甘えなんじゃないだろうか、など自責の念にかられる方もいらっしゃるかもしれませんが、“無自覚に頑張り過ぎているっていうケースもあるらしい…”と、頭の片隅で覚えておいていただけたら嬉しいです。
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